地方分権推進委員会第4次勧告について(会長談話)
 
本日(平成9年10月9日)、地方分権推進委員会から内閣総理大臣に対して第4次勧告かなされた。
委員会発足以来2年有余にわたる諸井委員長はじめ、委員、専門委員各位並びに事務局の極めて熱心なご審議、勧告取りまとめに向けてのこれまでのご尽力に対し、深く敬意を表するとともに、心から感謝申し上げる次第である。

今回の勧告においては、第1次勧告以来の国と地方との関係を上下・主従の関係から対等・協力の関係に変えるという基本的な方針に沿いつつ、残された諸課題について今後の進め方を明らかにしており、地方分権推進の立場から基本的に評価するものである。
機関委任事務制度を廃止し、国と地方との関係を「対等・協力の関係」に改めるためには、国と地方との意見が異なる場合における調整の仕組みが必要となるが、今回の勧告においては、国・地方間の係争を公正・中立に判断するための第三者機関を創設するとともに、機関訴訟の途を開くこととしている。この制度の具体化や運用に当たっては、国の行政機関からの独立性を確保するとともに、第三者機関の委員については、地方公共団体に意見を聞き、地方自治行政について十分理解のある者を任命し、さらに第三者機関の具体的な勧告内容については、国の関係行政機関において適切に措置することが重要である。

また、今回の勧告においては、市町村への事務移譲についても積極的に取り上げている。今回の勧告は、地方六団体の提出した具体的な意見を踏まえて新たに34項目の事務移譲を勧告している。国から地方へ、さらに都道府県から市町村への事務移譲は今後とも積極的に取り組むべき課題であり、引き続き具体的な事務移譲を推進すべきである。

なお、事務移譲に伴い生ずる財政負担については、適切な財政措置を講ずる必要がある。

また、機関委任事務制度の廃止に伴う事務の整理を完結させているほか、従前のいわゆる団体委任事務に係る国の関与については、自治事務に係る国の関与の原則に従うこととし、個別法に基づく特別の関与についても限定するという考え方が示されているところである。

今回の勧告により地方分権に関するひとわたりの勧告がなされたことになるが、政府においては、今回の勧告を含め地方分権推進委員会の累次の勧告に沿って、早期に実効ある地方分権推進計画を策定し、速やかに実行に移すべきであり、また、地方分権推進委員会においては、今後政府の地方分権推進計画の策定並びにそれに基づく施策の実施状況に関して適切に監視することを期待する。
 
  平成9年10月9日
 
全国知事会
全国都道府県議会議長会
全国市長会
全国市議会議長会
全国町村会
全国町村議会議長会