第1回 地方自治確立対策委員会 議事概要

平成15年5月19日


1 日 時
  平成15年5月16日(金)9:00〜11:00

2 会 場
  都道府県会館3階 知事会会議室

3 出席者
 ○委 員
  茂木委員長、小早川委員長代理、岡崎委員、金澤委員、木村委員、小西委員、高見澤委員、
  田嶋委員、立松委員、水城委員、持田委員
 ○地方六団体
  全国知事会:土屋会長、増田岩手県知事、    全国都道府県議会議長会:襲田事務総長
        谷本石川県知事、國松滋賀県知事
        嶋津事務総長
  全国市長会:青木会長、鈴木事務総長      全国市議会議長会:佐藤事務総長

  全国町村会:山本会長、谷合事務総長      全国町村議会議長会:篠田事務総長

4 議 題
 (1)委員紹介
 (2)全国知事会長挨拶
 (3)委員長互選
 (4)委員長挨拶
 (5)委員長代理指名
 (6)委員会内規の決定
 (7)資料説明
 (8)審 議
    「今後の地方分権改革の推進に関する基本的な考え方について」

5 議事概要
(1)全国知事会長挨拶
    (要旨) 別 紙 1 (PDF) 

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(2)委員長互選、委員長代理指名等
    茂木委員が委員長に互選され、また小早川委員が委員長代理に指名された。

(3)委員会内規の決定
    運営内規が決定され、委員会の審議は原則公開となった。

(4)谷本石川県知事発言
    (要旨) 別 紙 2 (PDF)

(5)全国市長会会長発言
    (要旨) 別 紙 3 (PDF)

(6)全国町村会会長発言
    (要旨) 別 紙 4 (PDF)

(7)谷本石川県知事、國松滋賀県知事提出資料
    別 紙 5 (PDF)

(8)意見交換

○谷本知事から、地方分権改革推進会議の小委員長試案に対する「5つの疑問」についての話があったが、そもそもその「小委員長試案」が公開されていないことがおかしい。
地方分権改革は小泉内閣の目玉中の目玉の課題であり、かつ国民にとっても関心の高い問題だが、これに係る審議が密室(非公開)で議論されているのは問題だ。
是非、ガラス張りの中で議論すべき。

○「小委員長試案」は地方分権の趣旨から余りにもかけ離れた内容になっている。これが完全非公開のまま最終報告になると大変なことになると思い、5月14日に神野委員、岩崎委員、赤崎委員と共に記者会見を設けて我々の意見を表明した。(谷本知事)

○「小委員長試案」において、地方共同税(仮称)や財政調整交付金(仮称)の創設が唐突に出てきたが、これらはこれまでの地方分権の議論にあったものか。

○これまでの議論では、そのような概念(地方共同税(仮称)、財政調整交付金(仮称))は出ていなかったと思う。「小委員長試案」では、現在の地方交付税を法定率分と地方財政対策による上乗せ分に分けるという案になっている(法定率分は地方共同税(仮称)、上乗せ分は財政調整交付金(仮称)とする)。
しかし、地方団体が必要な行政サービスを行うための地方負担について、地方税と地方交付税の法定率分だけでは賄えない場合は、法定率を引上げて不足する財源を補てんすることが基本であるが、それができないので、地方財政対策としての額の上乗せが行われている。従って上乗せ分もいわば地方交付税の一つであると理解しているが、このような実態を無視して、分離しようとする案はおかしい。(谷本知事)

○そのような試案をもとに地方分権を議論すべきではない。地方分権がとんでもない方向に行ってしまう。
この試案だけを基礎に議論するのではなく、別の考え方も打ち出して、いくつかの選択肢を示して国民的議論を高めていくことが必要。地方六団体としてもきちんと見解を国民にアピールしていくべき。

○地方分権改革推進会議では報告公表まで非公開が原則とのことだが、国民の税金の使い方を論議しているのだから、知る権利の観点からもオープンな議論をするのが当然。

○「地方財政計画があって、そこから財源不足額としての地方交付税が算定される」ということであるが、地方財政計画・交付税の財源保障機能を廃止するといっても国民には理解されにくい。地方六団体としては、この点をきちんと国民に訴えて、財源保障をなくすということの意味を国民に理解してもらう必要がある。地方分権改革推進会議は、この点を十分に承知した上で、あえて崩そうとしているので、ここが明確な論点。
地方団体としては、地方交付税は堅持すべきという主張だけでは抵抗勢力となってしまうので、財源保障機能は堅持するということは当然であるとしても、それだけではなく、金額(財源保障の範囲)については縮小を話し合う余地があるということを言っていく必要があるのではないか。この点の意思統一ができるかどうかがポイントである。

○地方財政計画の範囲を縮小すると、地方交付税で財源保障する公共サービスの量が下がることになるので、その下がった分をどうやって引き続き供給するかが課題となる。
その選択肢としては3つあり、@サービスの供給を止めること、A国の直轄事業か100%補助の補助事業にすること、B地方自治体の増税によることがある。
国の直轄事業等とする場合は、税源移譲よりも将来は国税の増税となる。地方分権には反するが、自治体間の財政力格差は広がらず、不平等にはならない。一方、地方自治体の増税による場合は、分権的ではあるが、地方税の偏在性があるので、不平等が広がることとなる。このような仕分けができると有意義な提言となるので、この委員会で議論していけたら良い。

○反論することも必要であるが、地方は今後の地方自治のあり方について、自らどう考えるかをはっきり示すべき。ワーキング・グループを設けて、たたき台を作って議論したらどうか。

○国から地方への税源移譲は是非すべきと思うが、納税者の立場から言うと、国も地方も行財政改革に積極的に取り組まなければならない。「三位一体の改革」はこの大きなチャンス。地方団体の意見では、「税源移譲すべき」「地方交付税の財源保障機能は堅持すべき」との主張が強いが、これだけでは国としても税源を地方に移譲したうえに、地方交付税で今後も地方に財政資金を流さなければならないとの危機感を抱くだけだろう。
交付税はこのままでいいのか。税源移譲をいうからには、血を流す覚悟を示さないといけない。そうでないと三位一体の改革は永遠にまとまらない。地方は行財政改革に積極的に取り組む姿勢をしっかり示すことが必要。

○実現可能性のある案を自ら示していくことが不可欠。現在の地方分権改革推進会議の議論の進め方、方向性はまともではない。まずはこのことをはっきりと主張しないと話がまともな土俵に乗ってこない。
この点について地方六団体はしっかり運動していく必要がある。
その上で、この委員会では、地方分権の流れや現在求められている課題等と照らして、地方財政の専門家の立場から、現在の地方分権改革推進会議のあり方はおかしいということをはっきりと言っていかなければならない。
6月には地方分権改革推進会議など政府の主要な審議会等の報告・答申が目白押しなので、それに対してしっかりとしたシグナルを送ることが、この委員会の主要な役割の一つと思う。そこで、ワーキング・グループを作って早急に検討を進め、次回の会議で「緊急提言」をまとめて発表すべきではないか。

○地方分権改革推進会議の進め方は尋常ではないと思う。同会議が地方分権の足を引っ張るようなことがあっては困る。
先日、8県知事で「三位一体改革に対する緊急アピール」を発表し、福田内閣官房長官などに対して提言活動を行った。
4月1日の経済財政諮問会議で小泉総理大臣が、税源移譲を突破口として、三位一体の改革を進めていくと指示されたことを忠実に実行すべき。事務次官レベルの会議に委ねることになったようだが、ここでは国の仕事の義務付けが本当に必要なのか、妥当なのかといった根っこからの議論を展開してもらう必要がある。こうした問題をオープンな場で議論することが必要。
仮に「小委員長試案」に沿ったかたちで分権会議の議論がまとまり、6月末にまとめられる予定の骨太の方針で、地方分権改革推進会議の方向性に沿った方針が出されるようなことになれば、地方自治体は大反対の連呼になるだろう。(増田知事)

○地方分権一括法の施行により、地方自治体はようやく成人式を迎え、自ら考え、行動できるようになったと思ったが、財源が移譲されない中でのスタートとなったので、実際は前に一歩も進めない状態にある。税財源の移譲がないと一人前とはならない。地方分権改革推進会議に期待していたが、税財源移譲は先送りということだった。
これまでの地方分権の議論は、政府サイドのみで行われてきたが、政府サイドの議論を待つことなく、地方側も同じような委員会を作って独自に議論すべきと思い、土屋会長にご相談したところ、この委員会の設置につながった。
政府の会議の方は、第3コーナーを回ったところにいるので、我々も早急に議論する必要がある。このままだと「地方分権」は「地方侵略」となりかねない。そうならないようこの委員会の議論に大いに期待している。(國松知事)

○先に地方は行財政改革に積極的に取り組むべきとの指摘があったが、同感。地方自治体としても国におんぶにだっこではなく、自助努力が必要。ちなみに埼玉県では部の数を11部から7部へ、外郭団体も39団体から25団体に削減した。また外部監査人を導入したほか、4病院の改革で、一般会計から140億円投入していたものを90億円まで削減した。(土屋会長)

○ご提案のあったワーキング・グループを設置することとし、岡崎委員、金澤委員、木村委員、小西委員、小早川委員、持田委員にメンバーをお願いしたい。(茂木委員長)

  ◎次回は5/23(金) 午後4時から6時まで。

※運営内規に基づき、委員については発言者名を省略。

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