最近のまちづくり条例の制定例(商業施設等の設置・運営に関して周辺地域の環境への配慮を求める条例)

 
条例名 杉並区特定商業施設の出店及び営業に伴う住宅地に係る環境の調整に関する条例 渋谷区特定商業施設の立地調整に関する条例 (参考)大規模小売店舗立地法
施行年月日 H12.7.1 H12.6.1 H12.6.1(一部H11.5.1)
目的  特定商業施設の出店及び営業に伴う住宅地に係る環境の調整に関し必要な事項を定めることにより、住宅地としての良好な生活環境を維持し、もって住宅都市としての特性を生かした暮らしやすいまちづくりに寄与  特定商業施設の立地に関し必要な事項を定め、周辺地域の生活環境及び商業環境を良好に保持することにより、商業及び地域社会の健全な発展に寄与  大規模小売店舗の立地に関し、周辺地域の生活環境の保持のため、設置者により施設の配置及び運営方法について適正な配慮がなされることを確保することにより、小売業の健全な発達を図り、もって国民経済・地域社会の健全な発展と国民生活の向上に寄与
規制対象  「特定商業施設」の出店(新設)及び営業
・小売店、飲食店、興業場その他規則で定めるもの
・面積500u(深夜営業施設は、300u)超
・住居地域内及び住居地域から水平距離100mの範囲内
 「特定商業施設」の出店(新設)及び営業
・次の施設(立地及び営業時間について大店立地法又は風営法の適用を受ける施設は、適用除外)
大規模商業施設深夜営業商業施設
・飲食店、興業場その他規則で定める施設
・面積1,000u超
・小売店、飲食店、興業場その他規則に定める施設で深夜営業を行うもの
・面積300u超
 「大規模小売店舗」の新設、維持・運営
・小売業(飲食店業を除く。物品加工修理業を含む。)
・政令で定める基準面積超(政令:1,000u。この面積を超える他の面積とすることが適当と認められる区域について、都道府県条例で適用面積を定めることができる。)
責務等に関する規定 ○ 事業主(出店者・特定商業施設内の営業者)は、
 ・ 地域のまちづくりとの調和を図り、住宅地としての生活環境に及ぼす影響に十分配慮すること。
 ・ 良好な近隣関係を損なわないように努めること。
○ 区長は、近隣関係住民から申出があったとき、調整に努めること。
○ 出店予定者は、
 ・ 地域のまちづくりとの調和を図ること。
 ・ 周辺地域の生活環境及び商業環境に与える影響について事前評価を行い、周辺地域の生活環境及び商業環境を良好に保つよう努めること。
○ 届出をした者は、その届け出たところにより、周辺地域 の環境について適正な配慮をして大規模小売店舗を維持 ・運営しなければならない。
○ 地方公共団体は、小売業を行うための店舗の立地に関し、周辺地域の生活環境を保持するため必要な施策を講ずる 場合においては、地域的な需給状況を勘案することなく、法律の趣旨を尊重して行うものとする。
届出、説明会の開催等 ○ 出店者は、出店及び営業に関する計画を区長に提出(出店予定日の8月前まで)
○ 出店予定日前に届出の内容に変更があったときは、速やかに変更する内容を届出
○ 区長は、届出年月日及び縦覧場所を公告。届出を縦覧(公告日から2月間)
○ 出店者は、近隣関係住民(※)に対して説明会を開催して(届出日から2月以内)、周知。十分理解が得られるよう努めること。
 ※ 特定商業施設の敷地境界線から水平距離200mの範囲内の居住者
○ 説明会終了後、報告書を区長に提出
○ 出店予定者は、所定事項を区長に届出(規則で定める事項を記載した書類を添付)(新設日の5月前まで)
○ 届出事項に変更があったときは、速やかにその旨を届出
○ 出店予定者は、近隣住民(※)に対して説明会を開催して(届出日から2月以内)、周知。十分理解が得られるよ う努めること。
 ※新設予定地の敷地の周囲100mの以内の居住者、事業を営む者等
 ※周辺地域の生活環境及び商業環境に与える影響がほとんどないと区長が認めるときは、新設予定地内に届出事項等を掲示して、説明会に代えることができる。
○説明会終了後、報告書を区長に提出
@ 新設者は、所定事項を所在地の都道府県に届出(経済産業省令で定める事項を記載した書類を添付)
A 届出があった大規模小売店舗について、届出事項のうち店舗の名称等、設置者等の氏名等の変更があったときは、遅滞なく、その旨を届出
B 届出があった大規模小売店舗について、A以外の届出事項の変更があるときは、あらかじめ、その旨を届出
C @・Bの届出の日から8月を経過した後でなければ、新設(変更)をしてはならない
D都道府県は、届出事項の概要等を公告。届出等を縦覧(公告日から4月間)
E@・Bの届出をした者は、届出等の内容を周知させるための説明会を開催
住民等の意見聴取等 ○ 意見を有する近隣関係住民は、区長に対し書面により意見を述べることができる。
○ 区長は、必要があるときは、
 ・事業主・関係行政機関から意見を求めること、
 ・事業主に対し関係資料の提出を求めることができる。
○ 区長は、近隣関係住民の意見及び事業主等の資料を縦覧
区長は、出店予定者と協議を行う場合において、必要と認めるときは、近隣住民又は関係行政機関から意見を聴取することができる。 F 都道府県は、Dの公告をした旨を市町村に通知、その意見を聴取(公告日から4月以内)(都道府県は、Mの勧告に当たっても、市町村の意見を聴取)
G 市町村内の居住者、事業活動を行う者、商工会議所・商工会等の団体その他意見を有する者は、都道府県に対し、意見を述べることができる(公告日から4月以内)。
H 都道府県知事は、法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、設置者に対して報告を求めることができる。
I 都道府県は、市町村等の意見の概要を公告。意見を縦覧(公告日から1月間)
協議等 ○ 区長は、出店及び営業が住宅地としての生活環境に著しい影響を及ぼすおそれがあると認めるときは、審議会の 意見を求める。
○ 区長は、審議会の意見を聴いて、出店及び営業に関し改善が必要と認めるときは、事業主と協議する。 ○ 事業主は、出店及び営業に関し、近隣関係住民から協定の締結を求められたときは、正当な理由がない限り、拒んではならない。 ○ 区長は、協定の締結に関し、双方又は一方から申出があったときは、調整を行うことができる。
○ 区長は、特定商業施設の新設が周辺地域の生活環境及び 商業環境に著しい悪影響を及ぼすおそれがあり、改善又 は是正が必要と認めるときは、審議会に諮問し、その意 見を聴いて出店予定者と協議する。

○ 区長は、必要と認めるときは、関係行政機関に対し、出店予定者との協議への出席を要請することができる。
J 都道府県は、市町村等の意見に配慮し、指針を勘案しつ つ、届出をした者に対し、
 ・意見を有する場合には、書面により意見を述べる。
 ・意見を有しない場合は、その旨を通知する。
指針(通商産業大臣が定め、公表)
○ 設置者が配慮すべき基本的事項
○ 施設の配置及び運営方法で次のために配慮すべき事項
 @ 駐車需要の充足その他による周辺地域の住民の利便及び商業その他の業務の利便の確保
 A 騒音の発生その他による周辺地域の生活環境の悪化の防止
K届出をした者は、都道府県の意見が述べられた場合には、その意見を踏まえ、都道府県に対し、届出を変更する旨の届出又は変更しない旨の通知を行う。
Lその届出又は通知の日から2月を経過した後でなければ当該届出に係る新設又は変更を行ってはならない。
勧告等 区長は、次の場合には、事業主に対し、必要な措置を行うよう勧告することができる。
 ・届出を怠ったとき
 ・正当な理由なく説明会を開催しないとき
 ・協議を図っても改善しないとき、協議を拒んだとき
 ・正当な理由なく協定の締結を拒んだとき、協定に違反したとき
○区長は、勧告を行う場合は、審議会の意見を聴くことができる。

○区長は、事業主が勧告に従わないときは、必要な措置を 行うまでの間、出店の延期又は営業の停止を求めること ができる。
  M都道府県は、Kの届出又は通知の内容が、Jの意見を適 正に反映しておらず、周辺地域の生活環境に著しい悪影 響を及ぼす事態の発生を回避することが困難と認めると きは、市町村の意見を聴き、指針を勘案しつつ、理由を 付して、届出をした者に対し、必要な措置をとるべきことを勧告することができる(届出等の日から2月以内)。
N勧告の内容は、上記事態の発生を回避するため必要な限 度を超えず、届出をした者の利益を不当に害するおそれがないものでなければならない。
O勧告を受けた者は、勧告を踏まえ、都道府県に、必要な変更に係る届出を行う。
公表 ○区長は、勧告し、又は出店の延期又は営業の停止を求めた場合において、特に必要があるときは、その内容を公表することができる。 ○区長は、出店予定者との協議の結果、特に必要と認める ときは、協議結果の要旨を公表することができる。 P都道府県は、届出をした者が、正当な理由がなく、勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。
罰則
    ・@・Bの届出をせず、若しくは虚偽の届出を行った者、K・Oの届出をする場合において虚偽の届出をした者等
  →100万円以下の罰金(※)
・C・Lに違反した者
  → 50万円以下の罰金(※)
・Hの報告をせず、又は虚偽の報告をした者
  → 30万円以下の罰金(※)
・Aの届出をせず、又は虚偽の届出をした者等
  → 20万円以下の過料
審議会等 ○特定商業施設の出店及び営業に伴う住宅地環境審議会
 ・出店・営業が住宅地の生活環境に与える影響の種類及び程度に関し、区長の諮問に応じ調査審議
○特定商業施設立地調整審議会
 ・特定商業施設の新設が周辺地域の生活環境及び商業環境に与える影響の種類及び程度等について、区長の諮問に応じ審議
 
(備考)1.「都道府県」は、指定都市においては当該指定都市。
     2.「新設」には、床面積・用途の変更により規制対象施設に該当することとなる場合を含む。
     3.「罰則」の※は、両罰規定