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熊本県個人情報保護条例(平成12年9月27日熊本県条例第66号)

目次
 第1章 総則(第1条-第5条)
 第2章 実施機関が取り扱う個人情報の保護
  第1節 実施機関の義務(第6条-第13条)
  第2節 個人情報の開示及び訂正の請求(第14条-第25条)
  第3節 救済措置等(第26条-第31条)
  第4節 他の法令等との調整等(第32条)
 第3章 事業者に対する施策等(第33条・第34条)
 第4章 熊本県個人情報保護制度審議会及び熊本県個人情報保護審査会(第35条-第40条)
 第5章 雑則(第41条・第42条)
 附則

   第1章 総則

  (目的)
第1条 この条例は、個人情報に関する実施機関、事業者及び県民の適正な取扱いを確保するための基本的事項を定めるとともに、実施機関が保有する個人情報の開示及び訂正を求める権利を明らかにすることにより、適正かつ円滑な県政運営を図りつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。

  (定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 (1) 個人情報 個人に関する情報であって、特定の個人が識別され、又は識別され得るものをいう。ただし、法人その他の団体に関する情報に含まれる当該法人その他の団体の役員に関する情報を除く。
 (2) 実施機関 知事、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会、監査委員、地方労働委員会、収用委員会、海区漁業調整委員会、内水面漁場管理委員会及び公営企業管理者をいう。
 (3) 事業者 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。以下「法人等」という。) 及び事業を営む個人をいう。
 (4) 本人 個人情報から識別され、又は識別され得る個人をいう。
 (5) 行政文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が管理しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。
  イ 官報、公報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの
  ロ イに掲げるもののほか、熊本県立図書館、熊本県立美術館その他これらに類する施設において、一般の利用に供することを目的として管理されているもの

  (実施機関の責務)
第3条 実施機関は、この条例の目的を達成するために、個人情報の保護に関する必要な施策を講じなければならない。

  (事業者の責務)
第4条 事業者は、個人情報の保護の重要性を認識し、個人情報の取扱いに当たっては、県が実施する個人情報の保護に関する施策に協力し、個人の権利利益を侵害することのないようその適正な取扱いに努めなければならない。

  (県民の責務)
第5条 県民は、個人情報の保護の重要性を認識し、自己の個人情報の適切な管理に努めるとともに、他人の個人情報の取扱いに当たっては、個人の権利利益を侵害することのないよう努めなければならない。

   第2章 実施機関が取り扱う個人情報の保護

    第1節 実施機関の義務

  (登録対象事務の登録及び閲覧)
第6条 実施機関は、個人情報を取り扱う事務(以下「個人情報取扱事務」という。)であって、個人の氏名、生年月日その他の記述又は個人別に付された番号、記号その他の符号により、特定の個人を検索し得る状態で個人情報が記録されている行政文書を使用するもの(以下「登録対象事務」という。)について、次に掲げる事項を記載した登録簿を作成し、一般の閲覧に供しなければならない。

 (1) 登録対象事務の名称
 (2) 登録対象事務の目的
 (3) 登録対象事務を所管する組織の名称
 (4) 登録対象事務の根拠
 (5) 個人情報の対象者の範囲
 (6) 記録されている個人情報の項目
 (7) 個人情報の主な収集先
 (8) 個人情報の収集方法
 (9) 個人情報の目的外の利用及び提供の有無及び内容
 (10) 登録対象事務の開始年月日
2 実施機関は、登録対象事務を新たに開始しようとするときは、あらかじめ、当該登録対象事務について登録簿に登録しなければならない。登録した事項を変更しようとするときも、同様とする。
3 実施機関は、前項の規定により登録した登録対象事務を廃止したときは、速やかに、当該登録対象事務に係る登録を抹消しなければならない。
4 前3項の規定は、県の職員(市町村立学校職員給与負担法(昭和23年法律第135号)第1条に規定する職員を含む。以下同じ。)又は職員であった者に係る人事、給与、福利厚生等に関する個人情報取扱事務その他熊本県個人情報保護制度審議会(以下この章において「審議会」という。)の意見を聴いた上で実施機関が定める事務については、適用しない。

  (収集の制限)
第7条 実施機関は、個人情報を収集するときは、あらかじめ個人情報取扱事務の目的を明確にし、当該目的を達成するために必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により行わなければならない。
2 実施機関は、個人情報を収集するときは、本人から収集しなければならない。ただし、個人情報の収集が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
 (1) 本人の同意があるとき。
 (2) 法令又は条例(以下「法令等」という。)に定めがあるとき。
 (3) 出版、報道等により公にされているものから収集するとき。
 (4) 個人の生命、身体又は財産の保護のため、緊急やむを得ないと認められるとき。
 (5) 他の実施機関から提供を受けるとき。
 (6) 国、他の地方公共団体又は実施機関以外の県の機関から収集する場合において、本人以外のものから収集することが事務の執行上やむを得ず、かつ、当該収集をすることによって本人の権利利益を不当に侵害するおそれがないと認められるとき。
 (7) 審議会の意見を聴いた上で、本人から収集することとしたのでは実施機関の個人情報取扱事務の目的の達成に支障が生じるおそれ又は実施機関の個人情報取扱事務の円滑な実施が困難となるおそれがあると実施機関が認めるとき。
3 実施機関は、思想、信条及び信教に関する個人情報並びに犯罪歴その他社会的差別の原因となるおそれのある個人情報を収集してはならない。ただし、法令等に定めがあるとき、又は審議会の意見を聴いた上で、当該個人情報取扱事務の目的を達成するために必要で欠くことができないと実施機関が認めるときは、この限りでない。

  (利用及び提供の制限)
第8条 実施機関は、個人情報取扱事務の目的以外の目的のために、個人情報を当該実施機関の内部において利用し、又は当該実施機関以外のものに提供してはならない。ただし、当該個人情報の利用又は提供が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
 (1) 本人の同意があるとき、又は本人に提供するとき。
 (2) 法令等に定めがあるとき。
 (3) 出版、報道等により個人情報が公にされているとき。
 (4) 個人の生命、身体又は財産の保護のため、緊急やむを得ないと認められるとき。
 (5) 専ら統計の作成又は学術研究の目的のために利用し、又は提供する場合において、本人の権利利益を不当に侵害するおそれがないと認められるとき。
 (6) 実施機関が当該実施機関の所管する個人情報取扱事務に必要な限度で個人情報を内部で利用する場合において、当該個人情報を利用することについて相当の理由があると認められるとき。
 (7) 他の実施機関、実施機関以外の県の機関、国又は他の地方公共団体に個人情報を提供する場合において、個人情報の提供を受けるものが、その所管する事務に必要な限度で個人情報を使用し、かつ、当該個人情報を使用することについて相当の理由があると認められるとき。
 (8) 前各号に掲げる場合のほか、審議会の意見を聴いた上で、公益上の必要その他相当の理由があると実施機関が認めるとき。

  (オンライン結合による提供)
第9条 実施機関は、オンライン結合(通信回線を用いて実施機関が管理する電子計算機と実施機関以外のものが管理する電子計算機その他の情報機器とを結合し、実施機関の保有する個人情報を実施機関以外のものが随時入手し得る状態にする方法をいう。以下同じ。)により、個人情報を実施機関以外のものへ提供してはならない。
2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、公益上の必要があり、かつ、個人の権利利益を侵害するおそれがないと認めるときに限り、オンライン結合により、個人情報を提供することができる。この場合において、実施機関は、あらかじめ、審議会の意見を聴かなければならない。その提供の内容を変更するときも、同様とする。

  (適正管理)
第10条 実施機関は、個人情報の漏えい、滅失及びき損の防止その他の個人情報の適正な管理のために必要な措置(以下「安全確保の措置」という。)を講ずるよう努めなければならない。
2 実施機関は、個人情報取扱事務の目的を達成するために必要な範囲内で、個人情報を正確なものに保つよう努めなければならない。
3 実施機関は、個人情報取扱事務の目的に照らし、保有の必要がなくなった個人情報を含む行政文書を確実かつ速やかに廃棄し、又は消去しなければならない。ただし、歴史的、文化的又は学術的資料として管理する必要があるものについては、この限りでない。

  (職員等の義務)
第11条 実施機関の職員は、職務上知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。その職を退いた後も、同様とする。

  (提供先に対する措置要求)
第12条 実施機関は、実施機関以外のものに個人情報を提供する場合において、必要があると認めるときは、提供を受けるものに対して、当該個人情報の使用目的若しくは使用方法の制限その他の必要な制限を付し、又はその適正な取扱いに係る必要な措置を講ずることを求めなければならない。

  (外部委託に関する措置)
第13条 実施機関は、個人情報取扱事務を実施機関以外のものに委託しようとするときは、その契約において、委託を受けたものが講ずべき安全確保の措置を明らかにしなければならない。
2 実施機関から前項の個人情報取扱事務の委託を受けたものは、同項の契約に基づき安全確保の措置を講ずるよう努めなければならない。
3 前項の委託を受けた個人情報取扱事務に従事している者又は従事していた者は、当該個人情報取扱事務に関して知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。

    第2節 個人情報の開示及び訂正の請求

  (開示請求できる者)
第14条 何人も、実施機関に対し、行政文書に記録されている自己に関する個人情報(県の職員又は職員であった者に係る人事、給与、福利厚生等に関する事務に係るものを除く。以下「自己情報」という。)の開示の請求をすることができる。
2 未成年者又は成年被後見人の法定代理人(以下「法定代理人」という。)は、本人に代わって前項の規定による開示の請求(以下「開示請求」という。)をすることができる。

  (開示請求の手続)
第15条 開示請求をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した請求書(以下「開示請求書」という。)を実施機関に提出しなければならない。
 (1) 氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人にあってはその代表者の氏名
 (2) 開示請求に係る個人情報を特定するために必要な事項
 (3) 前2号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
2 開示請求をしようとする者は、実施機関に対し、自己が当該開示請求に係る個人情報の本人又はその法定代理人であることを証明するために必要な書類で実施機関が定めるものを提出し、又は提示しなければならない。
3 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。

  (開示義務)
第16条 実施機関は、開示請求があったときは、開示請求に係る行政文書に記録されている個人情報が次の各号に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかに該当する場合を除き、開示請求者に対し、当該個人情報を開示しなければならない。
 (1) 法令等の規定により、又は実施機関が法律若しくはこれに基づく政令の規定により従う義務を有する国の機関の指示により、本人に開示することができないとされている情報
 (2) 開示請求者以外の個人に係る個人に関する情報が含まれている情報。ただし、開示することにより、当該開示請求者以外の個人の権利利益を侵害するおそれがない情報を除く。
 (3) 法人等に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報を含む情報であって、開示することにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
 (4) 開示することにより、人の生命、身体及び財産の保護、犯罪の予防又は捜査、行政上の義務違反の取締りその他公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがある情報
 (5) 個人の評価、診断、選考、指導等(以下「個人の評価等」という。)に関する情報であって、開示することにより、当該個人の評価等又は将来の同種の個人の評価等に支障を及ぼすおそれがあるもの
 (6) 県の機関並びに国及び他の地方公共団体の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、開示することにより、率直な意見の交換又は意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれその他当該審議、検討又は協議に支障を及ぼすおそれがあるもの
 (7) 県の機関又は国若しくは他の地方公共団体が行う事務又は事業に関する情報であって、開示することにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
  イ 監査、検査、取締り又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
  ロ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、県又は国若しくは他の地方公共団体の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
  ハ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
   ニ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
  ホ 県又は国若しくは他の地方公共団体が経営する企業に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
 (8) 未成年者の法定代理人による開示請求に係る情報であって、開示することにより、当該未成年者の利益に反すると認められるもの

  (部分開示)
第17条 実施機関は、開示請求に係る個人情報が不開示情報とそれ以外の個人情報とからなる場合において、これらの個人情報を容易に、かつ、開示請求の趣旨を損なわない程度に分離できるときは、開示請求者に対し、当該不開示情報を除いた個人情報につき、開示しなければならない。

  (個人情報の存否に関する情報)
第18条 開示請求に対し、当該開示請求に係る個人情報が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、実施機関は、当該個人情報の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。

  (開示請求に対する決定等)
第19条 実施機関は、開示請求に係る個人情報の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、速やかに、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し実施機関が定める事項を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、開示請求に係る個人情報の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る個人情報が存在しないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、速やかに、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
3 実施機関は、個人情報の全部又は一部の開示をしない旨の決定をした場合において、当該個人情報の全部又は一部が第16条各号に該当しなくなる期日をあらかじめ明示することができるときは、その期日を第1項又は前項の規定による通知書に付記しなければならない。
4 第1項及び第2項の決定(以下「開示決定等」という。)は、開示請求書が実施機関の事務所に到達した日から起算して15日以内にしなければならない。ただし、第15条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
5 前項の規定にかかわらず、実施機関は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、当該開示請求書がその事務所に到達した日から起算して45日(45日以内に開示決定等をすることにより実施機関の事務の遂行に著しい支障が生じるおそれがあるときにあっては、当該事務の遂行を考慮して開示決定等をするために必要であると実施機関が認める日数)を限度として、当該期間を延長することができる。この場合においては、実施機関は、開示請求者に対し、速やかに、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
6 開示請求に係る個人情報に県、国、他の地方公共団体及び開示請求者(開示請求者が代理人である場合にあっては、本人)以外の者(以下この章において「第三者」という。)に関する情報が含まれているときは、実施機関は、開示決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、開示請求に係る個人情報が記録された行政文書の表示その他実施機関が定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。
7 実施機関は、前項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該個人情報の開示に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、第1項の決定(以下「開示決定」という。)をするときは、開示決定の日と開示を実施する日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、実施機関は、開示決定後直ちに、当該意見書(第26条及び第27条において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、開示決定をした旨及びその理由並びに開示を実施する日を書面により通知しなければならない。

  (開示の実施)
第20条 実施機関は、開示決定をしたときは、速やかに、開示請求者に対し、当該決定に係る個人情報の開示をしなければならない。
2 個人情報の開示は、次の各号に掲げる個人情報の区分に応じ、当該各号に定める方法により行う。
 (1) 文書又は図画に記録されている個人情報 当該文書又は図画の当該個人情報に係る部分の閲覧又は写しの交付
 (2) 映像又は音を記録した電磁的記録に係る記録媒体に記録されている個人情報 当該電磁的記録に係る記録媒体の当該個人情報に係る部分を再生装置により再生したものの視聴又は当該部分の写しの交付
 (3) 電子計算機処理に使用され一定の事項を記録しておくことができる電磁的記録に係る記録媒体(前号に規定する記録媒体を除く。)に記録されている個人情報 当該電磁的記録に係る記録媒体の当該個人情報に係る部分を印字装置により出力した物の閲覧又は写しの交付
 (4) 前2号に規定する電磁的記録に係る記録媒体以外の記録媒体に記録されている個人情報 前2号に規定する方法に準ずる方法
3 実施機関は、前項の方法による個人情報の開示を行うことにより当該個人情報が記録されている行政文書の保存に支障があると認めるとき、第17条の規定により部分開示をするときその他相当の理由があるときは、同項の規定にかかわらず、当該個人情報が記録されている行政文書の写しを閲覧若しくは視聴に供し、又はその写しを交付することにより個人情報の開示を行うことができる。
4 第15条第2項の規定は、第1項の規定により個人情報の開示を受ける者について準用する。

  (費用負担)
第21条 前条第2項及び第3項の規定により写しの交付(これに準ずる方法を含む。)を受ける者は、当該写しの作成及び送付(これらに準ずるものとして実施機関が定めるものを含む。)に要する費用を負担しなければならない。

  (開示請求等の特例)
第22条 実施機関があらかじめ定めた個人情報について、本人は、第15条第1項の規定にかかわらず、口頭による開示請求をすることができる。
2 前項の規定により口頭による開示請求をしようとする者は、第15条第2項の規定にかかわらず、実施機関に対し、自己が当該開示請求に係る個人情報の本人であることを証明するために必要な書類で実施機関が定めるものを提示しなければならない。
3 実施機関は、第1項の規定により口頭による開示請求があったときは、第19条及び第20条第1項の規定にかかわらず、開示決定等を行わないで、直ちに個人情報を開示しなければならない。この場合において、当該個人情報の開示は、実施機関が定める方法により行うものとする。

  (訂正請求できる者)
第23条 開示を受けた自己情報に事実の誤りがあると認める者は、実施機関に対し、その訂正(追加及び削除を含む。以下同じ。)の請求をすることができる。
2 第14条第2項の規定は、前項の規定による訂正の請求(以下「訂正請求」という。)について準用する。
3 実施機関は、訂正請求があったときは、訂正につき法令等に特別の定めがあるとき、実施機関に訂正の権限がないときその他訂正しないことにつき正当な理由があるときを除き、当該個人情報を訂正しなければならない。

  (訂正請求の手続)
第24条 訂正請求をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した請求書(以下「訂正請求書」という。)を実施機関に提出しなければならない。
 (1) 氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人にあってはその代表者の氏名
 (2) 訂正請求に係る個人情報を特定するために必要な事項
 (3) 訂正を求める内容
 (4) 前3号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
2 訂正請求をしようとする者は、実施機関に対し、訂正を求める内容が事実に合致することを証明する書類等を提出し、又は提示しなければならない。
3 第15条第2項の規定は訂正請求をしようとする者について、同条第3項の規定は訂正請求書について準用する。この場合において、同項中「開示請求をした者」及び「開示請求者」とあるのは、「訂正請求をした者」と読み替えるものとする。

  (訂正請求に対する決定等)
第25条 実施機関は、訂正請求があったときは、必要な調査を行い、訂正請求書がその事務所に到達した日から起算して30日以内に、訂正請求に係る個人情報の訂正をする旨又は訂正をしない旨の決定をしなければならない。ただし、前条第3項において準用する第15条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 実施機関は、前項の規定により訂正をする旨の決定をしたときは、速やかに、訂正請求に係る個人情報の訂正をし、及び訂正請求をした者に対し、当該決定の内容を書面により通知しなければならない。
3 実施機関は、第1項の規定により訂正をしない旨の決定をしたときは、速やかに、訂正請求をした者に対し、当該決定の内容を書面により通知しなければならない。
4 第19条第5項の規定は、第1項の決定について準用する。この場合において、「開示請求書」とあるのは「訂正請求書」と、「45日」とあるのは「60日」と、「開示請求者」とあるのは「訂正請求をした者」と読み替えるものとする。

    第3節 救済措置等
  (不服申立てがあった場合の手続)
第26条 開示請求又は訂正請求に対する決定について行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による不服申立てがあった場合は、当該不服申立てに対する決定又は裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときを除き、速やかに、熊本県個人情報保護審査会(以下この節において「審査会」という。)に当該不服申立てに対する決定又は裁決についての諮問をしなければならない。
 (1) 不服申立てが不適法であり、却下するとき。
 (2) 決定又は裁決で、不服申立てに係る開示決定等(開示請求に係る個人情報の全部を開示する旨の決定を除く。以下この号及び次条において同じ。)を取り消し又は変更し、当該不服申立てに係る個人情報の全部を開示することとするとき。ただし、当該開示決定等について反対意見書が提出されているときを除く。
 (3) 決定又は裁決で、不服申立てに係る前条第1項の決定(訂正請求と同一の内容で訂正する旨の決定を除く。)を取り消し又は変更し、当該不服申立てに係る個人情報を訂正請求と同一の内容で訂正することとするとき。
2 実施機関は、前項の諮問に対する答申を受けたときは、これを尊重して、速やかに、当該不服申立てに対する決定又は裁決を行わなければならない。

  (諮問をした旨の通知)
第27条 前条第1項の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
 (1) 不服申立人及び参加人
 (2) 開示請求者(開示請求者が不服申立人又は参加人である場合を除く。)
 (3) 当該不服申立てに係る開示決定等について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が不服申立人又は参加人である場合を除く。)
  (第三者からの不服申立てを棄却する場合等における手続)
第28条 第19条第7項の規定は、次の各号のいずれかに該当する決定又は裁決をする場合について準用する。
 (1) 開示決定に対する第三者からの不服申立てを却下し、又は棄却する決定又は裁決
 (2) 不服申立てに係る開示決定等を変更し、当該開示決定等に係る個人情報を開示する旨の決定又は裁決(第三者である参加人が当該個人情報の開示に反対の意思表示をしている場合に限る。)

  (是正の申出)
第29条 何人も、実施機関が自己に関する個人情報を不適正に取り扱っていると認めるときは、当該実施機関に対し、当該個人情報の取扱いの是正の申出をすることができる。
2 前項の規定による是正の申出(以下「是正の申出」という。)をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した申出書(以下「是正申出書」という。)を実施機関に提出しなければならない。
 (1) 氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人にあってはその代表者の氏名
 (2) 是正を求める内容
 (3) 前2号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
3 第14条第2項の規定は是正の申出について、第15条第2項の規定は是正の申出をしようとする者について準用する。

  (是正の申出に対する通知)
第30条 実施機関は、是正申出書の提出があったときは、速やかに、必要な調査を行い、審査会の意見を聴いた上で是正の申出に対する処理を行い、その結果を是正申出書を提出した者に対し書面により通知するものとする。

  (苦情の処理)
第31条 実施機関は、当該実施機関が行う個人情報の取扱いに関する苦情があったときは、適切かつ迅速な処理に努めなければならない。

    第4節 他の法令等との調整等

  (他の法令等との調整等)
第32条 この章の規定は、次に掲げる個人情報については、適用しない。
 (1) 統計法(昭和22年法律第18号)第3条第1項に規定する指定統計調査によって集められた個人情報
 (2) 統計法第8条第1項の規定により総務大臣に届け出られた統計調査(県が行うものを除く。)によって集められた個人情報
 (3) 統計報告調整法(昭和27年法律第148号)の規定により総務大臣の承認を受けた統計報告(同法第4条第2項に規定する申請書に記載された専ら統計を作成するために用いられる事項に係る部分に限る。)の徴集によって得られた個人情報
 (4) 熊本県統計調査条例(昭和30年熊本県条例第19号)第2条に規定する統計調査によって集められた個人情報
2 この章の規定は、熊本県立図書館その他の県の施設において、一般の利用その他これに準ずる利用に供することを目的として保有されている個人情報については、適用しない。
3 他の法令等(熊本県情報公開条例( 平成12年熊本県条例第65号)を除く。)の定めるところにより、自己情報の開示を求め、又は閲覧若しくは写しの交付を受けることができる場合は、第2節(第23条から第25条までを除く。)の規定は、適用しない。
4 他の法令等の規定により開示を受けた個人情報について当該法令等に訂正請求の規定がない場合又は他の法令等若しくは実施機関の定めにより個人情報の内容が免許証、許可証、通知書その他の書類に記載され、これらが既に個人情報の本人に交付されている場合には、これらの個人情報を第20条第1項又は第22条第3項の規定により開示を受けた個人情報とみなして、第23条から第25条までの規定を適用する。

   第3章 事業者に対する施策等

  (事業者に対する知事が行う個人情報の保護施策)
第33条 知事は、個人の権利利益を保護するため、事業者に対する意識啓発その他必要な施策の推進に努めなければならない。

  (県出資法人等の措置)
第34条 県が出資等を行う法人その他県政と特に密接な関連を有する法人のうち実施機関が定めるものは、この条例の規定に基づく県の施策に留意しつつ、県に準じた個人情報の保護のために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

   第4章 熊本県個人情報保護制度審議会及び熊本県個人情報保護審査会

  (個人情報保護制度審議会)
第35条 個人情報の保護に関する重要事項について調査審議するため、熊本県個人情報保護制度審議会(以下「審議会」という。)を設置する。
2 審議会は、委員5人以内をもって組織する。
3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 委員は、再任されることができる。
5 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
6 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、知事が規則で定める。

  (個人情報保護審査会)
第36条 開示請求若しくは訂正請求に係る決定に対する不服申立て又は是正の申出があった場合における実施機関の諮問に応じて審査するため、熊本県個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を設置する。
2 前条第2項から第5項までの規定は、審査会に準用する。

  (審査会の調査権限)
第37条 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関に対し、不服申立てのあった開示決定等に係る行政文書の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された行政文書の開示を求めることができない。
2 諮問実施機関は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。
3 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関に対し、不服申立てのあった開示決定等に係る個人情報の内容を審査会の指定する方法により分類又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。
4 第1項及び前項に定めるもののほか、審査会は、不服申立てに係る事件に関し、不服申立人、参加人又は諮問実施機関(以下「不服申立人等」という。)に意見書又は資料の提出を求めること、適当と認める者にその知っている事実を陳述させることその他必要な調査をすることができる。

  (意見の陳述等)
第38条 審査会は、不服申立人等から申出があったときは、当該不服申立人等に、口頭で意見を述べる機会を与え、又は意見書若しくは資料の提出を認めることができる。
2 審査会は、不服申立人等から意見書又は資料が提出されたときは、不服申立人等(当該意見書又は資料を提出した者を除く。)にその旨を通知するものとする。

  (提出資料の閲覧等)
第39条 不服申立人及び参加人は、諮問実施機関に対し、第37条第3項及び第4項並びに前条第1項の規定により諮問実施機関が審査会に提出した意見書又は資料の閲覧又は写しの交付を求めることができる。この場合において、諮問実施機関は、第三者の利益を害するおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧又は写しの交付を拒んではならない。
2 諮問実施機関は、前項の規定による閲覧又は写しの交付の請求について、その日時及び場所を指定することができる。
3 第1項の規定による閲覧又は写しの交付の請求については、第14条から第30条までの規定は、適用しない。
4 第1項の規定による写しの作成及び送付に要する費用は、写しの交付を求める者の負担とする。

  (規則への委任)
第40条 第36条から前条までに定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、知事が規則で定める。

   第5章 雑則

  (運用状況の公表)
第41条 知事は、毎年1回、各実施機関におけるこの条例の運用状況を取りまとめ、これを公表するものとする。

  (委任)
第42条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が定める。

   附 則
 1 この条例は、平成13年4月1日から施行する。ただし、第6条第4項、第7条第2項第7号及び第3項ただし書、第8条第8号並びに第9条第2項中審議会の意見を聴くことに関する部分並びに第35条の規定は、平成12年10月1日から施行する。
 2 この条例の施行の際現に行われている登録対象事務についての第6条第2項の規定の適用については、同項中「を新たに開始しようとするときには、あらかじめ」とあるのは、「で現に行われているものについては、この条例の施行後遅滞なく」とする。