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広島県プレジャーボートの係留保管の適正化に関する条例(平成10年3月24日条例第1号)

目次
 第一章 総則(第一条−第六条)
 第二章 届出(第七条−第九条)
 第三章 放置の禁止・重点放置禁止区域(第十条・第十一条)
 第四章 プレジャーボートの移動等(第十二条−第十六条)
 第五章 暫定係留区域(第十七条)
 第六章 広報・啓発等(第十八条・第十九条)
 第七章 雑則(第二十条・第二十一条)
 附則

   第一章 総則

 (目的)
第一条 この条例は、公共の水面におけるプレジャーボートの係留保管の秩序を確立し、もって水域利用の適正化と良好な生活環境、都市景観の保全を図るとともに、海洋性レクリエーション活動の健全な発展に資することを目的とする。

 (定義)
第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 一 プレジャーボート 船舶のうち、次に掲げるものを除いたものをいう。
  イ 漁船法(昭和二十五年法律第百七十八号)第二条第一項に規定する漁船
  ロ 旅客定期航路事業に使用する船舶その他規則で定める業務用船舶
  ハ 国又は地方公共団体の所有する船舶
  ニ ろかいのみをもって運転する船
  ホ その他知事が指定したもの
 二 所有者等 プレジャーボートの所有権、占有権又は使用権を有する者をいう。
 三 係留保管 プレジャーボートを、水上において浮桟橋若しくは係船ぐい等につなぎ留め、又は係船浮標を用いて停留させ、陸上においては船台等に定置させるなどして保管することをいう。
 四 係留保管施設 プレジャーボートを係留保管するために整備した次に掲げる施設をいう。
  イ 国又は地方公共団体が設置した施設
  ロ 国又は地方公共団体以外の者が、法令に定める手続きを経て設置した施設
 五 放置 プレジャーボートが係留保管施設又は正当な権原に基づき係留保管を行う場所(以下「係留保管施設等」という。)以外の場所に係留保管されている状態をいう。
六 廃船 老朽、破損のため船舶としての機能を喪失し、又は所有者等が不要としたことによりプレジャーボートを廃することをいう。

 (所有者等の責務)
第三条 所有者等は、係留保管施設等を確保し、プレジャーボートを適正に係留保管しなければならない。
2 所有者等は、関係法令等を遵守するとともに、他の船舶の航行の安全及び秩序ある水域利用の確保並びに周辺の生活環境及び都市景観の保全(以下「船舶の航行の安全等の確保及び周辺の生活環境等の保全」という。)に配慮して、プレジャーボートの適正な利用に努めなければならない。
3 所有者等は、プレジャーボートは廃船としたときは、これを適正に処理しなければならない。

 (県の責務)
第四条 県は、この条例の目的を達成するため、係留保管施設の整備の促進を図るとともに、プレジャーボートの適正な係留保管の推進に努めるものとする。

 (市町村の責務)
第五条 関係市町村は、県が実施する係留保管施設の整備の促進及びプレジャーボートの適正な係留保管の推進に関する施策(次条第一項において「施策」という。)に協力するものとする。

 (事業者の責務)
第六条 プレジャーボートの製造、輸入、販売又は保管を業とする者(以下「事業者」という。)は、所有者等に対して適正な係留保管に関する啓発、情報の提供その他必要な措置を講じるよう努めるとともに、県が実施する施策に協力するものとする。
2 事業者は、所有者等に対し、プレジャーボートの利用上の基本的な秩序について周知させるよう広報及び啓発に努めるものとする。

   第二章 届出

 (所有者等の届出)
第七条 所有者等は、総トン数五トン未満のプレジャーボートを規則で定める区域に係留保管しようとするときは、知事に対し、氏名又は名称及び住所その他の規則で定める事項を届け出なければならない。
2 所有者等は、前項の届出事項に変更が生じたとき又は届出に係るプレジャーボートを廃船としたときは、知事に対し、規則で定めるところにより速やかにその内容を届け出なければならない。
3 前項の届出事項の変更の内容が所有者等に係るものであるとき及び所有者等に係るものを含むときは、新たな所有者等が届け出るものとする。

 (届出済証の交付)
第八条 知事は、前条第一項の規定による届出を受け付けたときは、届出済証を交付する。

 (届出済証の表示)
第九条 前条の規定により届出済証の交付を受けたプレジャーボートの所有者等は、届出済証をプレジャーボートの両船側の船外から見やすい場所にはり付けておかなければならない。

   第三章 放置の禁止・重点放置禁止区域

 (放置の禁止)
第十条 何人も故なく公共の水面においてプレジャーボートを放置し若しくは放置させ、又はこれを放置し若しくは放置させようとする者に協力してはならない。

 (重点放置禁止区域の指定)
第十一条 知事は、プレジャーボートの放置を特に規制する必要のある公共の水面をプレジャーボート重点放置禁止区域(以下「重点放置禁止区域」という。)に指定することができる。
2 知事は、前項の規定により重点放置禁止区域を指定したときは、これを告示するものとする。
3 知事は、必要があると認めるときは、重点放置禁止区域を変更し、又はその指定を解除することができる。
4 第二項の規定は、前項の規定により重点放置禁止区域を変更し、又はその指定を解除する場合について準用する。

   第四章 プレジャーボートの移動等

 (重点放置禁止区域の放置に対する指導等)
第十二条 知事は、プレジャーボートが重点放置禁止区域に放置されているときは、当該プレジャーボートの所有者等に対し、プレジャーボートを係留保管施設等に移動するよう指導し、若しくは勧告し、又は命じることができる。

 (プレジャーボートの移動)
第十三条 前条の命令を受けた者がその措置を履行しない場合における代執行に関しては、行政代執行法(昭和二十三年法律第四十三号)の定めるところによる。

 (所有者等が不明の場合の措置)
第十四条 第十二条の規定によりプレジャーボートの移動について必要な措置をとることを命じようとする場合において、過失なく当該措置を命ずべき所有者等を確知することができないときは、知事は、当該措置を自ら行い、又は第三者をしてこれを行わせることができる。この場合においては、相当の期間を定めて、当該措置を行うべき旨及びその期限までに当該措置を行わないときは、知事又は第三者が当該措置を行う旨を、あらかじめ、公告しなければならない。
2 知事は、前項の規定によりプレジャーボートを移動し、又は移動させたときは、当該プレジャーボートを保管しなければならない。
3 知事は、前項の規定によりプレジャーボートを保管したときは、当該プレジャーボートの所有者等に対し当該プレジャーボートを返還するため、規則で定めるところにより、規則で定める事項を公告しなければならない。
4 知事は、第二項の規定により保管したプレジャーボートが滅失し、又は破損するおそれがあるときは、規則で定めるところにより、当該プレジャーボートを売却し、その売却した代金を保管することができる。
5 前項の規定により売却した代金は、売却に要した費用に充てることができる。
6 第一項から第四項までに規定するプレジャーボートの移動、保管、公告その他の措置に要した費用は、当該プレジャーボートの返還を受けるべき所有者等の負担とする。
7 第三項の規定による公告の日から起算して六月を経過してもなお第二項に規定により保管したプレジャーボート(第四項の規定により売却した代金を含む。以下この項において同じ。)を返還することができないときは、当該プレジャーボートの所有権は県に帰属する。

 (重点放置禁止区域外の放置に対する措置)
第十五条 知事は、重点放置禁止区域以外の公共の水面においてプレジャーボートの放置により船舶の航行の安全等の確保及び周辺の生活環境等の保全に支障が生じていると認めるときは、当該プレジャーボートの所有者等に対し、プレジャーボートを係留保管施設等に移動するよう指導することができる。

 (立入調査)
第十六条 知事は、第十二条又は前条の規定による指導若しくは勧告又は命令を行うため必要がある場合は、その職員に放置されているプレジャーボートに立ち入り、所有者等を確認するため必要な調査をさせることができる。
2 前項に規定により立ち入り調査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

   第五章 暫定係留区域

 (暫定係留区域の指定)
第十七条 知事は、船舶の航行の安全等の確保及び周辺の生活環境等の保全に支障を及ぼさないと認められる範囲内において、プレジャーボートを暫定的に係留させるための区域(以下「暫定係留区域」という。)を指定することができる。
2 知事は、必要があると認めるときは、暫定係留区域を変更し、又はその指定を解除することができる。
3 第十一条第二項の規定は、第一項及び前項の規定により暫定係留区域を指定し、又はその指定を変更し、若しくは解除する場合について準用する。

   第六章 広報・啓発等

 (広報・啓発等)
第十八条 県と関係機関は連携して、所有者等に対し、その責務についての自覚を促すため、プレジャーボートに係る法令等や利用上の基本的な秩序について周知させるなど、広報及び啓発活動に努めるものとする。

 (届出をした所有者等に対する情報提供)
第十九条 県は、第七条の規定による届出をした所有者等に対し、係留保管施設の情報その他適正な係留保管のために必要な情報を提供するものとする。

   第七章 雑則

 (適用上の注意等)
第二十条 この条例の適用に当たっては、この条例の規定が他の法令に基づく措置を妨げるものと解釈してはならない。
2 河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第三条第一項の河川及び同法第百条第一項の規定により二級河川に関する規定が準用される河川(河川管理者が管理するこれらの河川区域と他の法令に基づく管理区域とが重複する河川区域のうち、知事が当該河川の河川管理者と協議して定める区域を除く。)におけるプレジャーボートの放置の規制については、第三章から第五章までの規定にかかわらず、河川法の定めるところによる。この場合において、知事は、必要と認めるときは、当該河川の河川管理者にプレジャーボートの放置の規制措置を講じるよう要請するものとする。

 (委任)
第二十一条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める

   附 則

 (施行期日)
1 この条例は、平成十年十月一日から施行する。

 (この条例の施行時におけるプレジャーボートの係留保管者の届出)
2 この条例の施行の際現に第七条第一項の規則で定める区域にプレジャーボートを係留保管している者は、平成十年十二月三十一日までに知事に対し、同項に規定する事項を届け出なければならない。

(注) 原文は、縦書きである。