福岡市における条例制定の現状と問題点等について

H.12.9.22 福岡市総務企画局法制課

1 福岡市の条例の制定状況

  平成12年3月末現在 総数317
  (内訳)ア 必要的条例      277件(87.4%)
        ・ 法的根拠があり、義務的に必ず条例を定めなければならないもの
        ・ 法令の委任に基づき条例を定めることができるもの
        ・ 施策の実施手段として「条例」形式が求められているもの
      イ 任意的条例(中間的)  15件( 4.7%)
        ・法的な背景があり、又は関係法令の趣旨に従って条例を制定したもの
      ウ 任意的条例(積極的)  25件( 7.9%)
        ・法令に根拠となるものがなく、行政課題の解決のため又は市の施策を明示するために本市が独自に制定したもの
        ・法的根拠が創設される以前において、本市が先行して条例を制定したもの

2 任意的条例が制定されてこなかった理由

  (1) 自治立法権の制約
   ・ 機関委任事務に関する制約
   ・ 自治体の事務における国の法令が占める比重(法令との抵触)
  (2) 地方自治体の主体性の発揮の阻害
   ・ 国主導による国の縦割り行政の影響
   ・ 地方自治体自身の依存体質(国の指針・指示待ちの行政、法令解釈の依存)
  (3) 必要的な条例事項以外の分野への従来の対応
   ・ 議会の審議手続を要する条例制定の回避
   ・ 行政の公権力を背景にしたいわゆる要綱行政でこと足りていた状況

3 任意的条例の制定に当たっての視点・考え方

 (1) 重要な政策の条例化
   政策の重要性(住民の生活に直接影響を及ぼすような事項かどうか)、恒久性等の観 点で必要性を判断する
 (2) 総合的行政の推進に係る条例の制定
   縦割り行政から条例による総合的行政への転換  (3) 給付行政に係る条例の制定
   給付行政に係る制度を確立し、継続的に実施していくものについては、住民の具体的 権利を創設し、保障する観点
 (4) 規則の条例化
   民主性の確保の観点からも、より望ましい法形式へ
 (5) 要綱の条例化
   要綱行政は、あくまでも法令を補完する緊急避難的な手段として用いられるべき

4 当面の検討事項として〜要綱の条例化〜

 (1) 本市の要綱の状況
  @ 要綱数(平成12年7月現在)    370
    ※ 現在運用されている要綱その他これに類するものとして各局から回答があったもの。
      ただし、単に行政内部の事務処理の手続等を定めたもので、市民をはじめ行政外部の者に直接影響を及ぼさないもの等を除いている。
  A 要綱の概要
   (目的による区分:重複あり)
      ア 権利制限、規制や義務づけに関する要綱            70
       イ 負担金や利用料等の負担に関する(基準等)要綱       25
      ウ 補助金の支出等の負担・条件つきの給付・サービス要綱  134
      エ 個人給付等負担を前提としない給付・サービス要綱      85
      オ 事務運営等その他の要綱                     91
   (法令との関係による区分)
      ア 法令(政・省令、条例・規則を含む)の委任を受けた要綱   127
      イ 法律の趣旨によりこれを補完する要綱               15
      ウ 福岡市補助金交付規則の補完要綱                53
      エ 国の要綱・通達等により作成した要綱               45
      オ 法令等の上乗せ・横出し要綱や空白領域についての要綱   130
  B 平成11年9月以降、現在までに自治立法(条例・規則)化された要綱
     集合住宅における集積施設の設置基準
     事業系一般廃棄物の保管場所等設置指導要綱
     福岡市児童福祉審議会運営要綱
     簡易専用水道取扱要綱
     福岡市専用水道事務取扱要領
     建築物の衛生確保要領
     福岡市中高層建築物の紛争調整に関する要綱
     福岡市共同住宅における自動車保管場所の設置に関する指導要綱
     福岡市ワンルーム形式集合建築物に関する指導要綱
     福岡市中高層建築物の建築に関する指導要綱
 (2) 要綱の条例化の視点(法制課案)
   @ 行政指導要綱の条例化の検討
   A 市民の権利に関する要綱の条例化の検討
   B 各局で自治立法化を検討している要綱の条例化支援
   C 新規事業・制度の立案・検討過程における条例化の適否の検討 等

 

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